
#7 第153回トリアス祭実行委員会 <後編>
“学部や立場を超えてお互いの刺激と交流の生まれる空間に”

毎年秋に開催される京都府立医科大学の「トリアス祭」。明治5年(1872年)から現在まで続く伝統の大学祭は、学部生たちが企画から運営までを行い、学生・教職員・地域住民の方々の参加で賑わいます。第153回トリアス祭実行委員会のみなさんに、今年のテーマ、現在準備中の企画について(前編)、今春開設されたラーニングコモンズの活用、広小路キャンパス活性化プロジェクトに期待すること(後編)などを聞きました。
実行委員長 今田倫太郎さん(医学部医学科 第4学年)
副委員長 石田航平さん(医学部医学科 第4学年)
副委員長 安東慧さん(医学部医学科 第4学年)
装飾班 熊代沙季子さん(医学部看護学科 第2学年)
装飾班 石井友規さん(医学部医学科 第2学年)
装飾班 石田愛結さん(医学部看護学科 第3学年)
プログラミング班 﨑村和真さん(医学部医学科 第2学年)
―大学生活でラーニングコモンズをどのように利用していますか?
石田航平さん:日常的に勉強に使っています。医学部では、友達同士で勉強することも多いので最適な環境ですね。もともと図書館はヘビーユーザーでした。以前はもっと静かで、自習するという感じ。ラーニングコモンズになって騒がしくなるのでは?という懸念もありましたが、個人空間もみんなで集える空間もあって、自習でもグループでも、どちらも快適に過ごしています。
安東慧さん:英語の授業で使っています。医学科4回生の100名ほどが集まって、英会話をする授業です。普通の講義室よりも堅苦しくなく、フランクな雰囲気で話しやすいんです。英語を話すいい機会になっています。
今田倫太郎さん:僕はインターンで働いていて、会社のオンラインミーティングでよく使っています。教室だと周りに迷惑をかけるのではないかと遠慮してしまいますが、ここだと気兼ねなく話せます。医学研究を推進する会社で、論文をたくさん読む必要があります。大学のWi-Fiがないとアクセスできない論文が多いので、Wi-Fi環境が整い、個別席もあるこの空間で集中して取り組んでいます。

―ラーニングコモンズの魅力は?
熊代沙季子さん:看護学科はグループワークが多いので、広い空間を使ってみんなでわいわい勉強できるのはすごくいいですね。大きなテーブル、レイアウト変更可能な机や椅子、ホワイトボードなどの設備も充実していて、グループワークも進めやすいんです。
石田愛結さん:看護学舎の地下にも学生ホールがありますが、席数が限られていて、昼休みの時間帯は争奪戦です。河原町キャンパスの食堂に行くにも河原町通の信号待ちが長くて、時間が足りなくなることも。ラーニングコモンズは席数も多く、買ってきたランチやお弁当をゆっくり食べられて助かっています。授業の空き時間には、ここで友だちといっしょに話したり、勉強したりして気持ちをリフレッシュしています。お昼休みや空き時間の充実度が高まりました。

﨑村和真さん:以前は書棚や自習机で視界が遮られて息苦しい感じでしたが、今はゆったりとして居心地もよくなりました。自習するのも、グループワークするのもよい環境ですし、なんとなくふらっと立ち寄り、一人でのんびりと息抜きしたい時にも使えそうです。
今田倫太郎さん:ラーニングコモンズにいると、看護学科の学生や研修医の方たちが話しているのが聞こえるんです。「看護の学生はこんなことやってるんだ」「研修医はそこまで勉強するんだ」と刺激を受けます。お互いを刺激し合えるような環境がすでにできていると思います。学外の方も利用可能とのことなので、他大学の学生、インターンで一緒に仕事をしているエンジニアの方との作業にも使いたいですね。今後、学部や立場を超えての交流企画などができればいいなと思います。

―広小路キャンパス活性化プロジェクトに期待することは?
今田倫太郎さん:ラーニングコモンズという素晴らしい空間もできたので、図書館の開館時間延長を希望します。医学科の学生が勉強するのは夜が多いんです。グループワークや集団での学びなども、夜だと集まりやすいし効率的に勉強できるでしょう。今は、夜遅くまで使える教室、カフェなどで行っていますが、図書館が使えるなら利用したい学生も多いはずです。
※6月からはこれまで閉館日だった日曜も10~18時開館。
石田航平さん:昨年から、図書館ホールで開催されている特別講演会や対談をもっと増やしてほしいです。学外の著名な方、医療以外の分野で活躍の方などのお話しを聞ける貴重な機会ですし、とてもいい企画だと思います。
今田倫太郎さん:海外で活躍されている医師のお話しもぜひ聞いてみたいです。USMLE(United States Medical Licensing Examination)という米国医師国家試験についての勉強もありますが、実際に取得した後、どんな世界が待っているのか、全く想像もできないんです。医学科の学生にとっては興味深く、講演を聞きたいという要望も多いと思います。
熊代沙季子さん:看護学科は実習服で外へ出てはいけないという決まりがあり、実習時はお昼ご飯を買いに行くために一旦私服に着替えなければなりません。広小路キャンパス内にコンビニやカフェを作っていただけたら、実習時の負担も軽減されますし、普段のお昼休みや空き時間も有効に使えるようになりそうです。